猫の手作り食 Q&A


とも。さんというお方からコメント欄に下記のようなご質問を頂きましたのでお答えします。

Q.『はじめまして。こちらのHPにて、以前手作り食を教えていただける記事を拝見したような気がしまして、伺いました。あまり体が大きくない3歳ぐらいの三毛猫なのですが、食も細くこれからの季節心配しています。手がかかってもなんとかおいしいご飯を食べさせたいのですが、もしよろしければどんなふうに作ってよいか教えていただけないでしょうか。サイトなどで調べてもなんとなく的をえないというか、現実的でなかったり、食べなかったりで、困っているので、どうぞよろしくお願いいたします。。』


A.この子は一人っ子でしょうか?一頭飼いの猫は競争がなくていつでも食べれると安心しているせいか、食が細い子が多い気がします。もし置きエサをしていたり、ねだられた時にいつでもおやつやごはんをあげてしまうようだと、さらにそういう傾向が強くなります。身体の小さな女の子というのも食が細い子が多いです。女の子は発情の季節になると避妊手術をしていても食欲が落ちたり、食欲にムラが出たりします。あとこれからの季節、気温が上がる夏場は動物の習性としてどうしても食欲が落ちます。うちの猫たちも涼しい季節は一食分で肉1kgでも足りないぐらいでしたが、いまは800g〜900gぐらいです。(15匹分)

ごはんの内容が好きじゃなくて食欲がわかないという場合もあると思います。mellow cafe に居たメイというメインクーンの女の子は身体は大きい子でしたが、当初ドライフードを食べていて、表示されている給与量の1食20〜25gをあげても半分ほども食べないような食の細い子でしたが、うちに来てしばらくしてから生肉の手作り食に切り換えると毎食100g以上食べて、見違えるほどに食欲旺盛な子になりました。こういう場合だと手作り食に換えてあげると本来の食欲が出てくるかもしれません。

サイトなどで調べて的を得ないとか現実的でないと感じられたのが、どういう点だったのか分かりませんが、まず初めは肉だけを少しおやつ感覚であげてみて、肉の味を美味しいと思ってくれるかどうかを見ましょう。手に入りやすいのは鶏肉や牛肉、品揃えの良いスーパーならラムや馬肉もあると思います。新鮮なものが手に入るなら鶏のレバーや心臓などでも良いです。人間用として普通にスーパーで売られている新鮮な肉であれば猫には生であげても問題ありませんが、心配であれば表面の色が変わる程度にさっと湯通しします。豚肉だけは寄生虫の心配があるので生であげてはいけません。

猫はとても敏感なので肉の質にはけっこううるさいです。例えば鶏肉なら少し値は張りますが、安物のブロイラーよりも抗生物質などを使わずに健康的に育てられた地鶏のほうが断然喜んで食べます。もちろん鮮度も大事です。猫にとっては動物性脂肪が大切な栄養源ですが脂身が多過ぎるのもあまり好みません。どちらかと言えば人間用では安く売られている赤身っぽい肉のほうが好むと思います。

肉を好んで食べてくれて本気で手作り食に切り換えようと思うのであれば、本村伸子先生の「もう迷わない!ペットの健康ごはん」が必読です。レシピとか写真が多く載っているわけではありませんが、手作り食に必要な知識がほぼ完璧に詰まっています。肉の購入もネットの専門店から購入したほうが種類も豊富なので便利だと思います。

もしかすると現実的でないと感じられた点のひとつかもしれませんが、AAFCOなどの栄養基準に合わせるための栄養計算は、健康な猫に長期的に手作り食をあげるのであればまったく気にする必要はないと思っています。最低限あげなければいけない栄養素とそれを多く含む食材を理解して不足しないように定期的にあげるようにしていれば、あまり細かく気にする必要ありません。人間だって栄養士が計算した食事を毎日食べていませんが、ある程度食べる内容に気を遣っていれば健康に生きていけます。

食べてくれなくて困るのであれば、食べてくれなくても根負けしないことです。猫は1〜2日ぐらい食べなくても大丈夫なので、ちょっと我慢してれば違うごはんを出してくれると思わせてしまうと、本当に食べなくなります。野菜は全体の2割程度でできるかぎり細かく。野菜の主張がきついとあまり好みません。目指すのは餃子の具のような状態です。うちの猫たちの傾向としてよく好むのは、肉では鹿肉、馬肉、カンガルー肉など赤身系の野性的な肉、野菜ではさつま芋、里芋などの芋類、小松菜、春菊、モロヘイヤなど軟葉野菜、かぼちゃ、人参、山芋や納豆など粘る食材、ヨーグルト、山羊ミルク、卵、レバーなどです。葉野菜は基本的に生、硬い根菜類は茹でて潰すか、擦りおろして少量の水と火にかけてペーストにしています。

三毛猫なら和猫系だと思うので魚のほうが好きかもしれません。猫は肉食なので魚ばかりあげるのは良くないですが、例えばかつお節や煮干しの粉を食欲のスイッチ替わりにふりかけとしてかけてあげるとか、ほぐした魚の身をトッピングしてあげると喜んで食べるかもしれません。かつお節や煮干しの塩分やミネラル分などは、完全手作り食にするなら気にしなくても大丈夫です。むしろ必要です。

肉や野菜の種類、肉の切り方や混ぜ方、その他の食材など、猫によっても好みがいろいろと違うので、初めのうちはいろいろ試して好みの傾向を探ることです。長くても2〜3ヶ月あればバクバク食べてくれるごはんを作れるようになると思います。ただどうしても何をあげても食の細い子はいると思うので、痩せ過ぎにならなければこの子はそういう子だと思って気にしなくても良いと思います。もし痩せ過ぎてるのにあまり食べないのなら、例えば猫用の粉ミルク(できれば山羊ミルク)や卵の黄身などを加えたりして、少量のごはんでも栄養価を高くすると良いと思います。




コメント
こんにちは。このたびはお忙しいところをありがとうございました。現実的でないと思った点は、サイトによっては、生肉だけをあげる、と書いてあったり、酵母、ビタミンその他さまざまなものをふりかける必要があるなど、、継続するのにできるのか疑問があると感じたためです。ご指導のように、まずはお肉を好んでたべてもらえるのかから始めてみます。また先生の本も読んでみようと思います。私自身が猫の飼育がはじめてなので、心配しすぎの面があるので、アドバイスいただいた方法ですこしづつ、やっていきたいと思います。このたびはありがとうございました。また何かありましたらご相談させてください。失礼します。
  • とも。
  • 2012/06/27 12:52 PM
日々のごはんが基本ドライフードでたまにお肉をあげるのなら生肉だけでも良いと思いますが、いくら肉食動物といえども完全に生肉だけというのは栄養が偏ってしまいます。肉以外の食材をどれぐらいの割合で混ぜるのかは、書籍などによって9:1〜6:4(肉:野菜)ぐらいの差があります。これは重量ではなく容積で考えるべきとされているので、なかなか正確に量ることは難しいですが、おすすめなのは8:2ぐらいです。

ビタミンやミネラルなどは猫にとって大切な栄養素ですが、例えばビタミンCの必要量を計算して錠剤のサプリメントをすり潰して毎日ごはんに〜gずつ混ぜないといけない…というような考えはただの数字合わせです。特別な理由や目的が無い限り、単体のサプリメントなどをこういうような形であげることにはあまり意味が無いように思います。

ビタミンやミネラルの摂取源として基本に混ぜる野菜など以外では、ローズヒップやアルファルファなどのドライハーブ、ビール酵母、海藻、ごま、味噌や醤油、山羊ミルクやヨーグルト、亜麻仁油や魚系の油など、自然な形で微量栄養素を豊富に摂れるような食材を定期的にあげるようにしています。

健康によくて害にもならないもので猫が食べてくれるのなら、あれやこれやと混ぜたりふりかけたりすることが悪いとは言いませんが、それが作る側の負担になってしまっては元も子もありません。おっしゃる通り、継続することが大事ですから、楽しく作って美味しく食べてもらえるのが一番です。
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